カラオケに行くと最初に迫られる地味に悩ましい決断。それは、カラオケの機種選択です。「カラオケの機種とかよく分かんないし、どれでも良いんだけど……」なんていう、もやっとした気持ちのまま、カラオケの機種をチョイスしていませんか。
カラオケに行ったことがある人なら、カラオケの機種名や曲数などの特徴が書かれたシートを前に「んー(つか、どれでも同じじゃね……?)」と多かれ少なかれ悩んだ経験があるのではないかと思います。「あの時の店員さんとのマが気まずくてカラオケ行くのがつらい……」と言う人がいたとしても僕にはその人を責めることは出来ません。
そこで今回は、自分にぴったりのカラオケマッスィーンを知るための情報をまとめてみました。もうお店で迷わない!
DAMかJOYSOUNDか、それが問題だ
代表的なカラオケシステムは、現在、
- 第一興商の「DAM」
- エクシングの「JOYSOUND」
よく見る現行機種
カラオケ屋で良く目にする機種は以下のような感じです。
- DAMシリーズ
- BB cyber DAM (ブロードバンド・サイバー・ダム) 2003年発売
- Premier DAM (プレミア・ダム) 2007年発売
- LIVE DAM (ライブ・ダム) 2010年発売
- LIVE DAM STADIUM (ライブ・ダム・スタジアム) 2015年発売
- JOYSOUNDシリーズ
- HyperJoy WAVE (ハイパージョイ・ウェーブ) 2006年発売
- CROSSO (クロッソ) 2009年発売
- JOYSOUND f1 (ジョイサウンド・エフワン) 2012年発売
- JOYSOUND MAX (ジョイサウンド・マックス) 2015年発売
「BB cyber DAM」はもはや絶滅危惧種かも。「すきっと」? 知らない子ですね。
当然のことながら、より新しい機種の方が機能も曲数も充実しています。DAMシリーズを選択するにしてもJOYSOUNDシリーズを選択するにしても、より新しい機種を選択するようにすればまず間違いはありません。畳とカラオケシステムは新しい方が良いです。
音質
一般的には「JOYSOUNDよりDAMの方が音が良い」という認識があるようですが、最新機種だとそんなに大きな違いはないんじゃないかと思います。CROSSOとPremier DAMならPremier DAM。
てか、一般に音質と言われているものの多くはカラオケ配信用の曲のつくりの問題じゃないだろうか、と思ったり。あれはたしかJOYSOUNDだったと思うのですが、ガイドメロディと思っていた音が謎の音程を取りだした! という経験があります。あれは一体何だったのか……
あと、マイク音量やミュージック音量をいじったりすることでも印象変わったりするので、なんかしっくりこないときはそのあたりをいじってみるのも良いかも。前の客がいじったままになってることも多いので、デフォルトの設定値が分かる場合(画面に表示されてたりする)は、一旦その値に戻してみましょう。
配信曲数
配信曲数はJOYSOUNDの「JOYSOUND MAX」が25.5万曲で業界最多となっています。一方のDAMは「LIVE DAM STADIUM」が20万曲以上。
5万曲の差こそあれ、どちらも、誰もが一度は耳にしたことがあるであろう有名曲は網羅していると考えて問題ないです。
しかし逆に、アニソンやボカロ、インディーズやアルバムにしか収録されていないなど、あまり一般的とは言えない曲となると結構ばらつきが出てきます。
たとえば、自分が好きな(しかしほとんど歌う事はない)「Full Of Harmony (F.O.H)」の場合、JOYSOUNDが圧倒的な強さを見せます。
- JOYSOUND 57曲
- DAM 20曲
これだと「JOYSOUNDすげー」となるのですが、一方で、これまた自分が好きな「レキシ」の楽曲数を見ると、
- JOYSOUND 15曲
- DAM 31曲
このことからも、JOYSOUNDの方が配信曲数が多いからと言って、「DAMで配信されているからJOYSOUNDでも配信されている」というわけではないことが分かります。
レキシの「かくれキリシタンゴ」が歌いたければDAMを利用するしかありません。一方、Luis-Maryの楽曲を歌いたければJOYSOUND一択です。
配信されている曲はそれぞれのウェブサイトで検索出来るので、どうしても歌いたい曲がある場合はあらかじめ歌いたい曲が配信されているか調べてからカラオケ屋に向かうようにしましょう。
採点機能
なんだかんだで利用しちゃう採点機能。かつては評価基準不明の点数が出るだけのものでしたが、最近は全国順位が出たり、音程表示が出たりするものが主流になっています(以下、それぞれを「全国系」「精密系」と呼称します)。精密系はテレビ番組でも使われることが多いので、知っている人も多いのではないでしょうか。
基本的には以下のようにDAMでもJOYSOUNDでも同じような採点コンテンツが利用出来ます。
- DAM
- 精密系:精密採点(II、DX、DX-G)
- 全国系:ランキングバトルONLINE
- JOYSOUND
- 精密系:分析採点(II、III、マスター)
- 全国系:全国採点(ONLINE、グランプリ)
良い悪いは別として、コンテンツのつくりも採点もJOYSOUNDの方が甘い感じがします。ゲーム機で例えるなら、DAMがPS3、JOYSOUNDはWii、みたいな。
精密系で自分の歌唱力を追求するならDAM。同じように歌ってるつもりでも、DAMは採点が辛く、JOYSOUNDに比べて10点くらい低くなったりします。テレビ番組の「関ジャニの仕分け∞」や「カラオケ★バトル」で使用されているのも「精密採点DX」です。
全国系ならJOYSOUNDの方が楽しいかも。ユーザ登録するとアバターを設定出来たりします。
接待モード
DAMには、リモコンで「8000-02」を入力すると通常よりも高得点が出る「接待モード」というモードがあります。ただ、「BB cyber DAM」で利用出来ることは確認済みなのですが、それ以降の機種で使えるかどうかは試したことがないのでよくわかりません。今度機会があったら試してみたいと思います。
コミュニティサイト
DAMには「DAMとも」、JOYSOUNDには「うたスキ」というコミュニティサイト(というかSNSというか)があります。
「デンモク (DAM)」や「キョクNAVI (JOYSOUND)」といったカラオケのリモコン端末でサービスにログインしてからカラオケをすると、コミュニティサイトでも歌った曲の履歴や点数が見られたりします。「そんなんいらんやろ」と思ってたのですが、やってみるとこれが意外と楽しい。
また、お店で自分のカラオケを録音・録画して、公開するという機能もあります(と言うか、この機能がウリになっている)。他の人が歌ってる動画とコラボってデュエットする、なんていう機能もあったりして、なかなかおもしろいです。
サイトの基本的な機能は、やはり「DAMとも」も「うたスキ」もあんまり変わりません。でも、個人的には「うたスキ」の方がサイトの作りが分かりやすくて、サービスも充実している感じがします。「DAMとも」はちょっと閉鎖的な感じ。
また、どちらのサービスも、登録するのに「カラオケ店で登録して、その後、ネットで登録し直す」みたいな独特なところがあって謎。たぶん、混乱する人多いんじゃないかと思います。「つか、カードってなんだよ」みたいな。
もともとあった会員カードを基にしたサービスに対応しつつ、ネットでのサービスも展開してみたらこんなん出来ました、という空気を感じます。
まとめ
と、いろいろ書いてきましたが、一言でまとめると
「歌いたい曲がある方を選べ!」
これ真理。これマヂ真理教。どんなに音や機能が良くても、カラオケは歌いたい曲がなければ楽しめません。歌いたい曲が配信されているかどうかが一番大事です。それぞれで配信されてる曲は結構違うので、一度検索してみてください。
機能面で言うと、精密採点を楽しみたいならDAM。カラオケをゆるーく楽しみたいならJOYSOUNDがおすすめ。
「精密採点で歌唱力に磨きをかけ、より高みを目指すんだ!」という方はDAMを選ぶのが正解だと思います。JOYSOUNDも似たような感じのものを提供していますが、やはりDAMの方が完成度が高いです。
「採点なんておまけです。偉い人にはそれがわからんのです。」という人はJOYSOUNDおすすめ。インターネッツスキルの高い人は「うたスキ」も活用するとより楽しめます。
ちなみに、私は長らくDAM派でしたが、f1を使ってみてからJOYSOUND派に傾きました。歌いたい(歌える)曲が多いのと、なんかよくわかんないけど使ってみたら楽しかった。「うたスキ」で「全国うたランキング」とか「ベストスコア」とか確認出来るのもおもしろい。
機種の順位付けをするなら、
- JOYSOUND MAX
- LIVE DAM STUDIAM
- JOYSOUND f1
- LIVE DAM
- Premier DAM、CROSSO
そんな感じで皆さんもマイベストカラオケ機種を選んでみてください!
参考
追記
- 2016/06/09 – JOYSOUND MAXとLIVE DAM STUDIAMを追加しました。また、配信楽曲数を更新しました。