最小限の労力と費用で超高効率期間限定アイテム「手編みのマフラー」を作るシリーズの第2回。今回は編み物をする上での土台となる「作り目」の作り方を習得します!
今回から毛糸と棒針を持ってゴリゴリ手を動かしていきます。あんまり普段しない手の形や力のかけ方をするので、最初のうちは手が痛くなったりするかもしれません。その場合は、気合いで乗り越えてください。
作り目の作り方
それでは作り目を作っていきます。手順を一見するとかなりややこしくて心折れそうになるかもしれませんが、実際にやってみるとすごい簡単です。考えるよりまず手を動かして! Don’t think, move!
編み地の3倍の長さの毛糸をとる
まずは作り目となる毛糸を引き出します。引き出す長さは編み地(編み物の横幅)の3倍くらいです。これについては3.5倍とか4倍とか諸説ありますが、だいたいそれくらいです。とりあえず今回の場合は60cmも取れば十分。
最初の作り目を作る
毛糸を写真のように手に巻き付けます。
人差し指側の毛糸は毛糸玉に繋がっており、親指側の毛糸は先ほど引き出した毛糸(以下、短い毛糸)に繋がっています。
まず最初に親指下の糸を棒針で下から上にひっかけます。
するとこうなります。
続いて、人差し指側のループに棒針をくぐらせます。
下から糸をすくうような感じです。
くぐらせるとこんな感じになります。
最後に親指側のループに親指の下から上へ棒針をくぐらせます。
棒針をくぐらせたら、一度、親指を糸から外します。両方の糸を指に引っかけてキュキュッと開くと輪が締まります。
これで最初の作り目が完成です。
手で結び目を作ってそこに棒針を通す方法で最初の作り目を作る方法が一般的みたいですが、こちらの方が機械的に出来るので、自分はこちらの方法を使っています。
残りの作り目を作る
残りの作り目を必要な数だけ作ります。
親指、棒針、人差し指を繫ぐ角を作るように持ちます。この時、人差し指側の糸は毛糸玉に繋がっています。
親指-毛糸玉間の糸を下からすくいあげるようにして取ります。
すくいあげたところ。
続いて、人差し指側のループに下からすくいあげるようにして棒針をくぐらせます。
最後に親指側のループに親指の上から下へ棒針をくぐらせます。
棒針をくぐらせたら、一度、親指を糸から外します。両方の糸を指に引っかけて輪を締まります。締めすぎるとぎちぎちになるので、適度に緩く締めましょう。
あとはこれを繰り返して必要な数の作り目を作れば終了です。
今回は全部で12個の作り目を作ります。輪を締めるときに締めすぎると想定したより幅が狭く感じる事がありますが、まあ、編み進めるうちに広がってくのでそのままでもダイジョブです。
違う種類の毛糸を使っている場合やマフラーの幅を増減する場合は適宜作り目の数を変えてください。
動画で説明しています
写真じゃよく分からん! という人のために動画も用意したよ!
ちょっと気になること
……というのが基本的な作り目の作り方らしいです。
でも、このやり方だと最初に編み地の3倍分とった糸(以下、3倍糸)がほぼそのまま残っちゃうし、残った分を後で何かに使うというわけでもないので、あんまり3倍分糸をとる意味がないような気がするんですけど……
そもそもなぜ3倍とるのか? という事について言及しているところもあんまりないです。
で、ここでは人差し指側が毛糸玉に、親指側が3倍糸に、それぞれつながるように持っていますが、試しにこれを逆(親指側が3倍糸、人差し指側が毛糸玉)に持って作り目を作ってみたところ、作るにしたがって3倍糸がガンガン減っていくことが判明しました。
そんなふうにいろいろ試してみたことから推測するに、
- 1段編むのにだいたい編み幅の3倍の毛糸が必要になる
- 最後の糸始末(余分な糸を編み地に編み込む)をするときのために3倍糸が必要になる
(きれいに糸始末するには一段分まるまる編み込んだ方がバランスがよくなるだろうし、そうすると、上記 1 の条件から、編み幅の約3倍の毛糸がキープしておく必要がある)
まあ、いろんなサイトだのなんだのを見て編み方を覚えたので、自分のやり方がいろいろごっちゃになっちゃってる可能性も否めない。あと、自分、左利きなので、力のかけ方が変なのか? と思ったりして。
いずれにしてもこれで作り目は出来るので、難しいことは良いナリ。とにかくやってみるナリ。
次回は表編みを習得します
というわけで、作り目を作ることが出来たでしょうか。最初にもいいましたが、実際にやってみると思ったほど難しくないと思います。
次回は、いよいよ編み物の中核にして醍醐味である毛糸の編み方(表編み)に入ります。そのためには今回の作り目がちゃんと作れるようになることが大前提なので、次回までにしっかり作り目を作れるように練習しておいてね!