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とある博物館の売店の営業は無事に終了しました。

新潟県立歴史博物館 2012 春季企画展「かぶりものと女のモノ語り」に行ってみた

 長岡市の「新潟県立歴史博物館」で、平成24(2012)年4月21(土)-6月3日(日)の日程で開催されている春季企画展「かぶりものと女のモノ語り-なぜ女は顔を隠すのか?-」の内覧会に行ってきました。ちょっと遅くなってしまいましたが内覧会の様子、そして企画展の内容をご紹介!

 民俗学的なものが好きな人にはオススメの展覧会ですよ!

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り

 まずは内覧会恒例の「新潟県立歴史博物館」中島太郎館長の挨拶から。

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り

 と、ここでちょっとした事件が。館長の挨拶の最中に、なにか変な音楽が流れ始めた。。間違って再生ボタンでも押しちゃった?音響担当の方-、、と思っていると。

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り

 館長がカラフルな覆面集団に襲われた!

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り
館長は予め聞いていたのか気になる。

 彼女たちは村上市を中心に活動する「観光宣隊ボシレンジャー」。彼女たちがかぶっているのが「ボシ」と呼ばれる頭巾状覆面。村上市およびその周辺にみられる農作業用の覆面で、それをカラフルにしたものをかぶっているのがボシレンジャーの特徴なのである。

 今回登場したのはボシレンジャーの「ハマナスピンク」(必殺技:とげとげビーム)、「岩がきブルー」(必殺技:ミルキーアタック)、「笹巻きグリーン」(必殺技:ハイ(灰)ボール)の3人。「ボシレンジャー」は全5人で、この他に「稲穂イエロー」(同:ライスシャワー)、「赤かぶレッド」(同:甘酢光線)の2人がいるらしいです。
 今回は「ボシ」も展示されているということで駆けつけてくれたようです。村上方面でのイベントによく登場するそうなので、見かけたら必殺技を受けてみてくださいね。

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り
今回大活躍のハマナスピンク。

 ボシレンジャーはさりげなくテープカットにも参加。今回のテープカッターズは6人。左から、

  • 新潟県立歴史博物館長 中島太郎さん
  • NST長岡支社長 酒井昌彦さん
  • ハマナスピンク 交流の館「八幡」小田幸子さん
  • 新潟県民俗学会 会長 佐藤和彦さん
  • 新潟日報社 長岡支社長 佐藤明さん
  • 新潟県立歴史博物館友の会 副会長 星野紀子さん

 となっております。

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り

 無事にテープカットも終了し、いよいよ開場です!

それでは中へ。

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り
スゲガサー必見の展示。

 入ってすぐのところに展示されていたのがicoro岡本が愛用していることでお馴染みの菅笠。ひと口に菅笠と言っても大きさや勾配の違いでそれぞれ名前が違います。
 こうやって菅笠が一堂に会する場面を見ることはなかなかないので、なにか感慨深いモノがあります。

かぶりものと女の一生

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り

 婚礼で用いられたウチカケや、稚児頭巾など子どもの誕生に関わるもの、そして野辺送りの時にかぶった被衣等、冠婚葬祭で用いられたかぶりものが紹介されています。

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り
稚児頭巾やよだれかけ(アテンコ)等。

 前半でざっと一生の中で関わるかぶりものを紹介。後半(というかメイン)は野良仕事で使われてきたかぶりものです。

働く女のかぶりもの

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り

 今回のメインの展示は、農作業や野良仕事の時に用いられた頭巾状覆面。主に秋田県、山形県、そして新潟県の北部で使われているもの、そして使われていたもので、地域によってその形状や呼び名が異なります。似ているようでいて微妙に違うので、見比べてみると面白い。

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り

 白い布を使ったモノは少なく、紺系の暗い色が多め。こういった色合いは新潟は村上市(旧山北町)あたりまでに見られる特徴とのこと。自分の住む長岡市周辺ではこういった色味のものを見かけることはないので新鮮です。

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り

 かぶった時の形だけでなく、布の形もしっかりと見ることができます。かぶったときの形は同じように見えても布の形は全く違ったり。かぶりもの、奥が深いです。

実際にかぶることのできるコーナーも。

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り
この時はかぶり慣れているボシレンジャーもお手伝い。

 展示の最後には、実際にかぶることができるコーナーも設置されていました。体感する。これってきっと大事。

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り
というわけでかぶらせてもらいました。

 紐を首の後ろではなく、頭の上で結ぶのは新感覚。目の上下を包むこの感覚は何か落ち着く。。頭上から降り注ぐ夏の日差しからも、そして鼻や口元が冷える冬の冷たい風からも守ってくれそう、そんな感じがしました。みなさんも是非かぶってこの「守られている感」を体感してみて下さい。

そんな感じの春季企画展

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り
マネキンが野良着を着るとちょっと怖い。

 目玉の展示というものはなく、その地に伝わる民俗的な部分を、解説を読みながらじっくり味わう。そんな展示です。ですのでお子様にとってはつまらないーと感じてしまう企画展かも。でも民俗学的なものが好きな人は気に入ること間違いなしの展示。地域による呼び名の違いとかも面白い。非常に興味深い。

新潟県立歴史博物館 - かぶりものと女のモノ語り
ガーデニングの普及、UVカットの重要性で進化するかぶりもの。

 展示の最後には最近よく見かける農作業用の帽子が。昔以上に日焼けに気を遣うようになり、家庭菜園やガーデニングで女性が帽子をかぶる機会は増えているかもしれません。
 古くから伝わるものが消えるとみるか、形を変えて残る進化とみるか。今はちょうど昔から伝わるかぶりものと、新しい作業用帽子の世代交代の時期に差し掛かっているのではないかと思います。きっと、今見ておかないと失われる。

 普段何気なく見ている農作業の風景。ほっかむりをしたお母ちゃんたち。帰りに田んぼや畑の風景をじっくり見てみたくなる、そんな展覧会でした!

 この展覧会、帽子等をかぶって行くとなんと100円引きになります!是非なにかかぶっていきましょー!

 会期終了間近になっての紹介となってしまいすいません。気になった方は急いで歴博へ!

平成24年度春季企画展「かぶりものと女のモノ語り」

開催期間平成24(2012)年4月21日(土)-6月3日(日)
休館日毎週月曜日(4/30は開館)
観覧料一般700円 高校・大学生500円 中学生以下無料
割引きかぶりもの(帽子など)着用で100円引き
5/18(金)は国際博物館の日を記念して観覧無料
過去の半券で本企画展の観覧料が2割引きに。

新潟県立歴史博物館

所在地〒940-2035 新潟県長岡市関原町1丁目字権現堂2247-2
webサイト新潟県立歴史博物館公式ホームページ

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