メッセージ広告を出して頂いている「阿部仏壇製作所」へ行ってきました!
新潟市東区にある「阿部仏壇製作所」。サイトに掲載されている地図を頼りに行きましたが、迷わず行くことができました。雪の降った日だったので雪景色です。
まずは作業所の方を案内して頂きました。貴重な作業風景です。お仏壇だけを作っているイメージでしたが、お寺からの依頼も多いとのこと。製作途中の寺院用具を見ることができました。
寺紋のような細かい彫りは「彫り師」の方にお願いするそうですが、写真にある唐草のような簡素な彫りは、デザインと製作を自社で手がけています。
二階の作業風景。背中で語る職人。
こちらは金箔を貼る作業。お兄さんががんばっています。素早い手捌きで貼っていく姿がかっこいいです。
金箔は純金の含有率が高い一号色しか使わないとのこと。一般に使われることの多い四号色の金箔は年月が経つと酸化してしまい、赤黒くなってしまうそうです。
蒔絵が施されたものも置いてありました。
一階のショールームには御仏壇が並んでいます。阿部仏壇店に置いてある御仏壇はすべて自社で作ったの製品。仕入れ販売は滅多にしませんが、その際はきちんと説明をさせてもらうそうです。
ちなみにここ10年間では1度も仕入れ販売はしていないとのこと。
また塗りを施す前の木地の状態の仏壇を見られるのも特徴。この状態を見れるのは珍しく、木地と塗りを自社で製作している阿部仏壇製作所ならでは。
木地の段階の方が完成品よりも作りをしっかり見ることができるように思います。
普通は二つに分かれている引き出しをひとつに。阿部仏壇製作所のオリジナルです。ひとつにすることで引き出しが広くなり、使い勝手が良くなるだけでなく、蒔絵の見栄えも良くなります。
この御仏壇の天井は「船底天井」と呼ばれる構造。より奥行きが出て、内陣の空間が広がります。屋根を作り込んでいるので、ここの御仏壇は他よりも欄間下が高く、屋根がよく見えるように作っているそうです。屋根の細かい作りに驚かされます。
宗派によって異なる屋根の種類を見ることもできます。屋根の形が違うとは知らなかったです。
ショールームに水子地蔵尊があるのも特徴。けっこう大きいです。お店が開いている時間は自由にお参りすることができます。また毎月17日には法要を行っているとのこと。毎月この日にお参りに来る方も多いそうです。
ショールームには線香や数珠なども置いてあります。ロウソクは植物性の蜜蝋入りのものがおすすめとのこと。一般に多く売られている石油性のロウソクは、火力が強く黒煙が立ちやすいので長年使っていると御仏壇が黒ずんでしまう原因に。
今回案内してくれた吉田君。大学の同級生です。耳に鉛筆を挟んでいる姿に職人を感じました。
見ての通り話しやすい雰囲気を持った人です。職人でもありますが、接客もこなします。営業のみの従業員はいないので職人に直接要望を伝えたり、質問したりすることができます。(他の店とは違うポイントです。)
御仏壇専用の道具というのは少ないそうで、自分で型を作ったり、手入れをしたりしているとのこと。吉田君が使っている仕上げカンナは長岡市与板町の碓氷健吾さんという職人さんの作った「健明」というものだそうです。丹念に研いで微調整すれば6ミクロン(!)ほどの厚さ(薄さ?)で削れるとか。
写真撮らせてもらえばよかった。。
これからはオリジナルの日用雑貨も作って行きたいとのこと。良い木で作った木製の名刺入れなんて良さそうです。どんな製品が出来るか楽しみです。
とにかく、聞けばなんでも答えてくれる所です。妥協を一切せず、正直に作っているのがわかります。
興味を持った方は是非「阿部仏壇製作所」へ。気軽に行けるお店です。吉田兄弟が迎えてくれます!
阿部仏壇製作所
所在地 | 〒950-0807 新潟県新潟市東区木工新町372-10(木工団地内) |
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TEL | 025-275-7801 |
FAX | 025-275-7802 |
abe-bu@ac.auone-net.jp | |
webサイト | http://www.ab.auone-net.jp/~abe-bu/index.htm |