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とある博物館の売店の営業は無事に終了しました。現在はカプセルトイを中心に設置してます。

良寛禅師所望のお菓子「大黒屋」の「白雪こう」を食べてみた

大黒屋の白雪こう

 良寛さんが書簡にて所望したといわれるお菓子「白雪こう(はくせつこう)」。新潟県三島郡出雲崎町にある和菓子屋「大黒屋」に売っている「白雪こう」を食べてみました。

 「白雪こう」は良寛禅師が食べていたといわれるお菓子。当時のものを復元したものが出雲崎町にある「良寛さまのお菓子本舗 大黒屋」で売られています。

 「大黒屋」さんがあるのは出雲崎町の妻入りの町並みの中。出雲崎も良寛ゆかりの地です。最初は場所がわからず、不定休のようで、その後はなかなか開いている日に行けず。何回か通い、先日やっと白雪こうを買うことが出来ました。

大黒屋の白雪こう

 一袋(一箱)500円。真空パックのようになっています。包装紙には行灯の前で本を読む良寛さんの姿が描かれています。良寛ファンはこの包装紙もうれしいと思います。

大黒屋の白雪こう

 包装紙の中には白雪こうの経緯が書かれたしおりが入っていました。

 「白雪こう」は良寛が書簡で所望したと言われるお菓子で、その書簡は現存しているそうです。そんな白雪こうですが、良寛の時代の後、一度途絶えてしまいます。製法は伝わっていなかったのですが、調べているうち秘法書(製法書)がみつかり、それを参考にして今の白雪こうが出来たとのこと。それはちょうど良寛禅師百年忌の時(昭和5年)だったとか。
 秘法書を参考に作られたということで、良寛が食べていたものと全く同じものというわけではないようです。ですがかなり近いものなのだと思います。良寛の時代の後とはいえ、昭和5年から続いているお菓子。十分歴史があります。

大黒屋の白雪こう

 ビニールの袋を開けた様子。和紙に包まれていることもあり、なんだか高級感があります。
 ちなみに「白雪こう」は漢字でちゃんと書くと「白雪糕」です。「こう」が表示されない場合は写真の和紙に書かれている字を参考にして下さい。(そういえば蒸しパンの「マーラーカオ」の「カオ」と同じ漢字ですね。)

大黒屋の白雪こう

 一本ずつ切れているわけではなく、上面に筋が入っていて自分で切るようになっています。

大黒屋の白雪こう

 さくっ、さくっと切れます。切れると割れるの中間くらいの感触です。思ったより簡単にきれいに切れました。筋は10本入っているので一箱で11本になります。

大黒屋の白雪こう

 お皿に乗せてみました。村上市に行ったときに「九重園」のお茶と頂きます。

大黒屋の白雪こう

 大きさはこのくらい。切った後の大きさは幅1センチ、長さ6.5センチくらいです。色は真っ白ではなく、少し黄みがかっています。

 口の中に入れるとほろほろと溶けます。そして砂糖の食感なのかシャリシャリとした舌触り。落雁のような食感かと思っていたのですが、どちらかというと弥彦の「玉うさぎ」のような食感です。落雁よりも空気と水分を含んだ軽い食感で、ほんの少しだけしっとりしています。お茶によく合います。
 米粉の量が多いのか、袋を開けたときにふわっと最中に似た香りがしました。洗練された味というより、昔ながらの素朴な味と風味です。

 暖かい部屋にしばらく放置していたら水分が抜けたようで、さくさくとした感じになってしまいました。(それはそれで美味しいのですが。)湿度に対しては繊細なようです。袋を開けたあとはしっかりと口を閉じておいた方が良さそうです。

 さて、原材料を見ると「米粉 砂糖 漢方 水飴」となっています。

 「漢方」!?漢方薬?

 漢方っぽい独特な香りや風味がするのかと思ったのですが、そういったクセは全くなかったです。お湯に溶かして母乳の代用にしたり、滋養に良いとも言われる白雪こう。秘法書には蓮の実などの名前もあったそうなので、その部分が今では「漢方」として表記されているのだと思います。

 「大黒屋」さんは良寛の書が焼き印で押されている「良寛せんべい」(10種類)など、良寛にちなんだお菓子を多く作っているので、良寛好きな方にはおすすめのお店です。お店は奥まで土間が続いている趣きのある建物。お店を見てみるtのもおもしろいです。なお、大黒屋さんのお菓子は「道の駅出雲崎天領の里」の売店にも置いてあります。この日は「白雪こう」は置いてありませんでしたが、後日行ったら置いてありました。

大黒屋の白雪こう

 お店がわかりにくいのはちょっと難点。国道352号線から一本入ったところ、妻入りの町並みの中にあります。国道沿いにある「道の駅 出雲崎天領の里」の前にある駐車場に車を停めて歩いてみるのが良いと思います。(この日は前の道を工事していたので店の前にトラックが停まっていました。)

大黒屋の白雪こう
大黒屋の白雪こう

 そして看板は店内にあるので(!)、外からだと入り口のガラス越しにしか見えません。以前は建物の正面、左側の壁に看板があったようですが、今はなくなっています。ですのでとてもわかりづらいです。そして不定休なのでけっこう休みが多い様子。休みの日は入口のカーテンが閉まるため、店がどこにあるか確認することも難しくなります。遠方から買いに行く場合は事前にお店へ問い合わせておいた方が良いと思います。

大黒屋

所在地〒949-4308
新潟県三島郡出雲崎町尼瀬293-1
TEL0258-78-2101
大黒屋の白雪こう

 「大黒屋」さんって「小黒さん」なんですねぇ。

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