その昔、柏崎に「柏崎水族館」があったらしいです。もしそれが本当であれば、新潟三大水族館(マリンピア、寺泊、上越)のほかに幻の第四の水族館があったことになります。一体どこにあったのでしょうか。
「かつて柏崎水族館があった」
そんなことを知ったきっかけは、柏崎の番神岬にある、なにかの建物の跡であろう、コンクリートの建造物が残っていたから。
番神岬にはこんな感じのコンクリートの建造物があります。建造物というか、すでに岩場といった方がいいくらいのものですが。
そのコンクリートのことを調べるともなく調べるうちに、どうも昔、このあたりには水族館があったらしい、という話を誰かから聞いたのです。なんとなーく、気にはなっていたのですが、そんな話を聞いてからますますそのコンクリートが気になって仕方ありません。
そこで、まずは「柏崎水族館」でググってみました。すると、いくつか柏崎水族館について書かれたページがヒット。その中に柏崎市のページもありました。
1954 昭和29年 7月1日 市内八坂町に柏崎水族館完工、建坪75坪、水槽13面、パノラマ、標本等(柏崎日報)柏崎市の歴史年表1951〜1955年
たしかに柏崎水族館は存在したのです。さらに、以下の記述もありました。
1956 昭和31年 9月30日 柏崎水族館閉館、今年入館者58,000人(柏崎日報)柏崎市の歴史年表1956〜1960年
開館が1954年。閉館が1956年。わずか2年で閉館しています。ありえないほど短い期間ではないですか、、しかも、1956年といえば、太平洋戦争(1945年)から約10年後、今から52年前の話です。ちなみに県内では割と有名だと思われる「弥彦神社初もうで事故」があったのも、同じ1956年でした。
一応、どこらへんにあったのか調べてみることにしました。「市内八坂町に」とあるので、地図調べりゃすぐ出るだろう、と思ったら、ありません。
それもそのはず、八坂町は1966(昭和41)年7月1日に「西本町3丁目」になっていたのです。たしかに、西本町3丁目には「八坂児童公園」や「八坂神社」など、「八坂」の名前がいくつか残っています。ということは、水族館はこのへんにあったのでしょう。
おそらく個人が書いたと思われるウェブサイトには、
という記述があることから、それは八坂神社のとなり、今の八坂児童公園のところにあったのではないか、と思います。僕が気付いた時には、もうそこに、水族館はあった。神社の並び、訪ねてくる人々。「ちょっくら〜」過去ログ・田舎編
さて、そうなると、新たな疑問が出てきます。じゃあ、番神岬のとこにあるあのコンクリートは、なんの跡??
これもググってみたら、ちょろっとその場所について記述しているページがありました。
番神海水浴場。昔からの海水浴場で家族ずれで賑あう。柏崎の海水浴場
今はなくなっているが北冥館という旅館が経営していた天然の岩場をコンクリートで仕切った水族館跡が見える。
「北冥館による水族館があった」という話を記述しているページは、調べた限りこの一件しかないのですが、コンクリートの形状、場所から考えて信憑性は高そうです。
つまり、柏崎市には「水族館」と呼ばれるものがこれまでに2箇所あったのです。てっきり水族館はひとつだけだと思っていたので、情報がこんがらがってしまってました。